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これでは腹の虫が治らない、もう一度チャイムを鳴らす。あたしは別に変な宗教の勧誘とかでは断じてないし、NH◯でもないから安心して出ておいで?
インターホンに写っているであろう顔が怖くならないよう外行きの微笑を携えて、中からイオリが出てくるのを待った。
すると、しばらくしてガチャリ「んだよ、しつけえな。」と、中から上裸の男が出てきた。
そしてあたしのことを目に入れると「あ?…誰だっけあんた。」
と、きっとそういうオトモダチと勘違いをしているであろう眼差しをあたしに向けてくる。
顔はまあ、確かにイケメンだ。例えるならキツネ顔って言うのかな?とにかく無駄に色気のある男だった。
それに、にっこり満面の笑みで微笑んでから口を開いた。
「いえ、私は隣に住んでる者で、あなたとはこれが初めましてです。」
「ああ、そう。んで?そのお隣さんがどうしたっての?…わざわざご挨拶に来てくれたってわけでもなさそうだしな?」
と、明らかに部屋着感満載の出立のあたしを舐め回すように見てきた。
失礼なやつめ。この部屋着だって着心地は最高だし見た目だってウルトラ可愛いんだからな!!
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