02.傍若無人

22/23
前へ
/103ページ
次へ
別に、大して苦しくも無いが徐々に込められてゆく力に「ちょっ、!たいむたいむ!!」と、伊織の腕を叩いた。しかし、 「あ?死に曝せや。」 と、笑いながら尚もそこへと力を入れ始めるので99%冗談だってわかってるけど、残り1%、伊織なら気絶させるくらいのことは本当にやりかね無い。 そう思って「っ、、伊織っ!」と、少し咎めるように名前を呼んだ。すると、 「ふっ、冗談に決まってんだろ?魔に受けちゃって可愛いね?」 なんて、器用に片手でタバコを揉み消しながらあたしのことを嘲笑う。 こ、こいつ、、、許せない。 「うざっ。…もう寝るから離してくれない?アフターケアはこれにて終了。ドウモアリガトウゴザイマシタ。」 「感情が1ミリも込もってねえのが伝わってんだわ。そんでもって琴音、お前は今日から俺の抱き枕に昇格した、有り難く役目をまっとうしろよ?」 そう言うとあたしの体を包み込むように抱きしめると、そのまま足まで絡めてくる。 これじゃあ本当に抱き枕だ。身動きが取れない。
/103ページ

最初のコメントを投稿しよう!

231人が本棚に入れています
本棚に追加