男子校。放牧

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男子校。放牧

こういったエピソードは書き出すと枚挙に暇がないので割愛する。 彼が幸福であったのは、我々の高校が男子校であったことである。 彼に対する周囲の反応は、男子校特有の寛容さやいい加減さともいえるもので、一般的な高校であれば両親を呼び出すべき事案も牧歌的な雰囲気の中でうまく霧消していた。 彼の生活態度を改善させようとする者や、糾弾する者も無いまま学生生活を謳歌することができた。 そんな彼と私が話すようになったきっかけは、テストの追試での時であった。
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