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仲間達が一斉に俺に向けてクラッカーを鳴らして笑顔で俺に握手を送った。すると奥から女の子達が大きなケーキを運んできてくれた。
「リョウ、16歳の誕生日おめでとう」
「ありがとう。俺も今日で16歳か‥‥ 二年後には俺も捕食者になっちまうのかな」
複雑な表情で苦しい胸の内を語ると、周りの仲間達も言葉を失い不安げな表情を浮かべ空気が重くなるのを感じた。
「だ、大丈夫よ。もしかしたら2年後には治療薬が出来るかもしれないわ」
リナが俺達の不安を和らげようと気を遣ってくれた。俺もリナの言葉を聞いて少し安堵した。
「そ、そうだよな、もしかしたら未来から突如、超天才博士が現れて俺達を助けてくれるかもしれないよな? 」
俺は気を紛らわせようと必死に笑顔を作ってリナの言葉に同調した。するとリクが俊敏に空気を察知して
ぐう~~
「それより腹減った~ リナ早く飯食いたい」
「お前、捕食者以上に食いしん坊だな」
俺が何時ものようにリクとの冗談交じりのやり取りでその場の空気を和ませた。
日もだいぶ傾き風も冷たくなり出したので、火をおこして暖をとりながらリナ達が作ってくれたケーキと暖かいシチューを頬張ることとなった。身体がジーンと暖まり至福の時を過ごしていたとき、恐ろしい事件が起きた
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