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どのくらい寝ていたのだろうか。
気付くともう朝方になっていた。夕方に横になり、そこから次の日の朝まで寝ていたことになる。よほど疲れていたのか。
僕は体を起こすと、ベッドに腰かけ数秒間じっとしてみた。
……ヒック!
今日もダメか。
僕は少しうなだれてから、おもむろにスマホを手に取り起動すると、日付が目に入った。
二日経ってた。
なるほど。驚きはしない。
ここ最近、しゃっくりのせいでろくに眠れていなかったことを考えると、丸一日以上寝てしまうことだってあるかもしれない。それに僕は目覚ましだってセットしていなかったし、両親に明日起こしてくれとも言っていない。
驚くほどのことは何もなかった。
……ヒック!
僕は、驚きを求めて二日ぶりに外の世界を歩くことにした。
まだ朝も早いからだろうか。誰も外を歩いていない。世界から一人取り残されたような違和感を感じながら、僕は朝もやの中を歩き続けた。
と、それまで人の気配を全く感じていなかったにも関わらず、不意に背後から声をかけられた。
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