俺の心霊写真を撮ってくれ!

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「つまり、心霊写真を撮ってテレビ局に送ってほしいと?」  田車の言葉を聞くなり、加藤は指をぱちんと鳴らして言う。 「ビンゴビンゴ!! 物分りがいいなー田車さんは!」  1人で盛り上がる加藤だったが、田車は申し訳無さそうに言った。 「でも今ってテレビ見ない人多いですよ、現に俺の部屋にも無いですし……」  ハッとした顔をして加藤は部屋中をじっとりと眺め、ふと安堵したように指をさす。 「なんだ、テレビあるじゃん。いやー、冗談キツイっすよ田車さん」 「あれテレビじゃなくてパソコンなんで」  加藤が指をさしたのはパソコンだった。半透明の加藤の顔が青ざめる。 「パソコン? いや、でもテレビ持っている人だっているだろ?」 「確かに、持っている人の方が多いですけど」  それ見たことかと加藤はニッと笑うが、田車は残念な現実を突きつけた。 「最近は心霊特集番組ってあまりやらないらしいですよ、クレームが多いとかで」  また加藤は口をぱっくりと開けて信じられないといった顔をする。 「その山田さんが成仏したってのはいつの話なんです?」  うーんと加藤は考えて思い出そうとした。 「えーっと、30年以上は前だったかなー」 「あー、だいぶ昔ですね」  加藤はガックリとうなだれる。  そんな彼を見ると田車は何だか物凄く不憫に思えた。
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