タイトル未定

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「よりによって今年のオメガ、最初は俺だけって。そりゃないぜ。」 「誕生日早い子達、波瑠以外は番いるもんね。」 番のいるオメガ達は花園へ行く必要がない為、卒業までオメガ棟のままだ。 「俺見てアルファ達がっかりするだろうな。見た目ベータで可愛くねーし。」 「そうかな、ベータっていうかもはや見た目だけならアルファでもいけるんじゃないかな。」 「慰めるつもりないだろ、牧。」 「でも波瑠は美人だよ!うん。大丈夫!」 波留は幼い頃こそ儚げのある色白で庇護欲をそそる可愛らしさがあったのだが、成長と共に身長は175センチと男性オメガの平均身長よりも10センチ高く顔つきも可愛いとは言えず、男前と評価する方が正しい。 そして可愛らしいオメガ達の中で異質な波瑠の容姿は浮くようになり、次第に出会いのないオメガ達は見た目がアルファに寄っている波瑠を半分恋愛対象にするようになっていった。 波留もそんな周りの空気になんとなく流され、無意識にオメガらしからぬ男前な性格になってしまった。 波留はそんな自分にコンプレックスはないが、アルファ受けは悪いだろうことは承知していた。 生まれてこの方、まともに接したことのあるアルファは血縁のみ。 さて同年代のアルファ達は自分をどう扱うのだろうと戦々恐々とする波瑠であった。
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