落とし穴

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どこかで感じた感触だなと思いながらゆっくり意識が戻ってくる。 お気に入りだった大きいソファ。 そこで俺は全裸にされて、上に伊純さんがいて体が揺れている。 「あ‥、な…に」 「だから、いつも俺が言うだろ、お前無防備で隙がありすぎって」 「やだ…なにして…‥」 「さっきも言ったけど、席を離れる時は全部飲みきってから行け。じゃないと」 伊純さんは一度動きを止めてテーブルに手を伸ばした。 「一服盛られて犯される」 白い錠剤を目の前にかざされた。 「酒飲んで記憶失くしたって思い込んでるの、本人だけ」 「あ…ひど‥い…こんな」 ゆるゆる動いて俺の後ろの穴を太い肉棒で弄ぶ。 「‥あ‥、ぅ」 「悪い大人に眠剤混ぜられて寝ただけ」 「ん…、ん‥」 「前回は俺じゃない奴の名前呼ぶから萎えたんでやめてやったけど」 あれは夢じゃなかったのか。 「なんか体中不快感なかった?」 汗のせいで肌がベタベタしてると思ってシャワーを浴びにいった。 よく考えればエアコンが効いている部屋であんなに汗は出ない。 「ま、そういうことでご馳走様」 俺の抗議の声はすすり泣きになっていった。 「お前の価値はこの淫乱な体だな」 だんだん激しく突かれて俺の口からは妖しいため息のような声しか出ない。 「は…ぁ‥、やめ‥」 「じゃあ俺を離せよ」 気がつけば俺は伊純さんの体に巻き付くように腕をまわしていた。
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