落とし穴

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抵抗したいのに伊純さんの力が強すぎてびくともしない。 だんだん俺のほうが体の力が抜けていく。 「蕩けた顔して…。そんなに気持ちいいの?」 不思議そうな声色で伊純さんの指が頬を撫でる。 「お前見てたらみんなが堕ちるのがわかるわ」 伊純さんの腕に絡みつくように俺がしがみつく。そうしないと自分を支えきれない。 「さげまんじゃなくて…さげ‥、なんだろ」 「もう、離して…」 そう言いながら俺の両足は伊純さんに絡みついていく。 俺の腕を離させてソファに押し付け、その体勢で攻めてくる。 「俺もうイキそうだわ」 「…‥ぅ」 俺のほうが先に白い液を垂らした。 突く動きは止まらず、それはソファに流れていく。 「タオル取って…」 伊純さんはティッシュの箱を引き寄せて乱暴に何枚か引き抜く。 「まだ気ぃ失うなよ」 吸い取らせながら動きは止めない。 「気絶したら何されるかわかんねーぞ」 「…いいよ」 「え?」 「…好きにして、いいよ…‥」 眠気に誘われてまぶたが重くなる。 伊純さんが何か話しているが、意味が理解できない。 ほとんど理性が飛んで、もう目が覚めないかもしれないと思いながら気を失った。
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