1/7
前へ
/71ページ
次へ

頬を軽く叩かれる刺激で目が覚める。 「すぐ寝るな」 意識が戻ってきて最初に見えたのは、鏡に写る足を大きく開いた自分の姿だった。 「…もう、やだ」 「お前に決定権ねぇよ」 もう足を押さえられなくても開いたまま何の抵抗もしなかった。体重を伊純さんに預けて指で犯される後ろの穴の感覚に神経を集中する。 「お前が可愛がられるのもわかるけどさ」 顎をつかまえて顔を上に向けられる。 「どっちかっつーとイジメたくなるな、俺は」 「…、最悪っ…」 「ああそうだよ、俺はいい人じゃない」 「‥、あぁ…‥はっ…やだぁ……っ、あ・・ん」 中でぐるりと指を回されてその刺激だけでイキそうになる。逃げようと体をくねらせるその反応を楽しんでいる伊純さんの表情が鏡越しに見えて俺はまた目を閉じた。 ぐらりと体が揺れて、うつ伏せにされた。 うつむいたまま肘でなんとか姿勢を保つ俺を伊純さんは容赦なく後ろから犯してくる。 「あ…ぁ‥、や…ぅ」 静かな部屋に、いやらしく肉がぶつかる音と俺の声だけ響く。 「顔あげろよ」 「い‥、やだ……」 伊純さんの指が俺の首筋から背中に滑る。 そこと同じところを今度は舌がなぞってきた。 「ああ…っ」 思わず体がのけぞり俺は俺と目が合った。 また顎をつかまれてうつむけなくなる。 「この顔と体ならたぶらかすのカンタンだろうな。綺麗な顔だし体もやらしい」 だらしなく開いている口に指を入れられて、つっと唾液が垂れる。 「でも俺はちがうぞ」
/71ページ

最初のコメントを投稿しよう!

232人が本棚に入れています
本棚に追加