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その3.独占欲がもっとも強いのは誰か!?
沙弥と明穂。
智夏と緒美。
――この百合百合した二組のJCカップル達はやがて、出会いを果たしていた。
二年生になった時。みんな同じクラスになり、遠足でグループを組むことになったのだ。
こうして、仲良し四人組『チームSATO※ただし佐藤さんはいない!』が自然と結成された。
◇ ◇ ◇ ◇
今。沙弥の自宅には、仲良し四人組が集っていた。
ちなみに沙弥の両親は、旅行に行っていて不在。
沙弥のお母さんは『みんなでお泊まりするんでしょ? お小遣いあげるから、お菓子でも買って来なさいな。それじゃ、お留守番よろしく~』という、軽~いノリで、沙弥に留守番を頼んだものだった。
そんなわけで、テーブルの上にお菓子を広げて、みんなでくつろぎタイム。
「……」
沙弥はテレビを見ていた。雛壇バラエティの、よくあるトーク番組だ。
そしてトークのテーマは『独占欲の強い女』ときたものだ。
番組自体は大して面白いものではなかった。気になるのは、ここには年頃の女子が、四人いるということだ。
「あたし達の中で一番独占欲が強いのって、誰カナ?」
沙弥がいらんことを呟いた瞬間、室内はしんと静まり返った。
「試してみない? 独占欲ちぇーっくを」
また沙弥の思い付きがはじまったかと、他の三人は思った。なんだかんだで毎回、その思い付きにみんな、付き合わされてしまうものだが。
「どうやって試すの?」
明穂が沙弥に聞く。既に、導火線に火はつけられたのだ。
「へっへ~。それはだねぇ」
こうしてまた、沙弥の悪巧みが始まった。
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