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5.
【完全支配制】
おじさんが失踪する前日に…
この国の策略…
総理による国民へのマインドコントロールの話を…
僕に深刻な面持ちで話してくれたことは…
総理による国民へのマインドコントロールとは…
国が「完全支配制」を法令化したこと…
事実上、国民の自由は「無」となったのだと…
表向きは犯罪抑制、貧困格差の打破、精神崩壊者の救いなど…
今までに起きて来た人間の「負」を解消することが大きな目的とし…
そして、それを国が管理する法律となっていた。
しかし、今迄に実行した人間を抑制する法律において破断し、廃案法令となっていたからだ。
そこで、国民の意見を聞き入れない法律の確立を総理は目論見…実施した。
その一つに「完全支配制」があり…
細かい法令・法律は存在しない独裁的な法律…
それは…
総理の権限で命令できる法律であり‥‥
総理が国民を抑制できる法律であった。
民主国家としているこの国は隣国…
北チョウセン同様共産国家となり総理は書記長と同じように国民の自由をはく奪するとおじさんは警告していた。
そして、テレビでは「完全支配制」の朗読が毎日行われるようになり…
聞き逃した人間は処刑されたと…
噂が広まっていた。
そして、僕が身体の異変を感じ始めたのはおじさんが失踪した3日前からで…
異変はゾンビが徘徊する夢、脳裏に青い空、青い海が現れ過去にそれを観たような?
国が「完全支配制」を打ち出し一カ月が過ぎた頃…
僕に誰かが何かを教え…
救いを求めるように…
僕の身体に異変が起きたのだ…
僕は自分の過去を知るべくおじさんに…
しかし…
それを阻止する様におじさんは殺された。
そして、ある孤島が完全閉鎖されたとテレビ放送されていた。
その時、僕の頭が割れるように痛み…
孤島の情景が走馬灯のごとく描かれていた。
それは、島民を次から次へ殺害する情景であった。
僕は思わず唾を呑み込み…
過去を知るべく…
おじさんの手帳に書かれている数字「暗号」を解読することにした。
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