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エピローグ
4月1日。
もう長いことバイトをさせてもらっていた会社だから、通い慣れてはいるけれど…今日からはアルバイトではなくて新入社員。
それに、一週間前に入居した自分の部屋から、初めて会社に向かって歩くから、わくわくもしてる。
健太君とお父さんが引っ越しを手伝ってくれる予定だったんだけど、澤田君まで来てくれたので、あっという間に終わっちゃった。
三人でさっさと大きい家具を設置してくれて、パソコンの接続まで健太君があっというまにしてくれた。
若菜も次の日に来てくれて、そこで細かい片付けまで一気に完了。
自宅に私の部屋を残してくれているし、机や棚も置きっぱなしだから、移動したのはベッドと服と、必要な勉強道具くらいだしね。
私も、若菜の新居のお片づけを手伝いに行って、一晩お泊りしてきちゃった。楽しかった!
お父さんは、健太君に合いカギを渡すななんて言ってたし、その場では健太君も真面目に「はい」とか言ってたのに、引っ越しが完了してお父さんが帰った後、当然のように健太君に一つキープされてしまいました。
「だって鍵がないんじゃ、近くに住む意味がないでしょ。非常時に入れないとか、何の冗談だよ」
だって。
こういうところ。きっとお父さんたちは想像もしてないんだろうと思う。
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