遅れて来た眼鏡っ娘

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――そりゃそうだよな。 「今日から二年だね」 「うん。同じクラスになれるかな?」 「どうだろう。でもさぁ、万が一別のクラスになっても、ずっと友達でいてね」 「当たり前じゃん」 二人の会話から、一学年下だということが分かった。 去年の今頃は、俺も彼女たちと同じような気持ちでいたんだ。あの頃は何も考えずに……。 「よぉ大介、朝からバンジージャンプでもさせられるのかってくらい、死にそうな顔をしてどうした?」 急に話しかけられて振り返ると、二年生の時に同じクラスだった章太郎がいた。 「いや……どうせ俺、特選クラスだろうからさ」 「ああ、それか。でもまだ、そうだと決まった訳じゃないだろ」 「いや、決まってるよ。どうせみんなは、普通のクラスだろうからさぁ、仲が良いヤツなんか一人もいないだろうし、もう最悪だよ」 「オマエって本当に……。数学だけは毎回満点なのに、何で他が出来ないんだよ?」 章太郎が苦笑いをする。
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