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「クラッシャーマックスボンバーファイナルーー……ヘップバァーーーーン!!」
「…………へ?」
ブバァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーッ!!!
俺は“エグジットホール”より大量の“臭気”を放出し、その勢いで一気に上昇した。
「ぐあぁ!?」
「ぎへぁ!?」
ドーム内が黄金色に染まった臭気で充満していく中、ヒーロー達の絶叫があちこちから上がる。
更に俺はドームの天井を突き破り外へ。そのまま臭気はエグジットホールから止めどなく放出し続け、瞬く間に地上全土を覆い尽くした。
フッ、まさかここまで溜まっていたとはな。
俺にはこの臭気を体内で生成させる能力がある。臭気は体内にどんどん蓄積されていき、最終的には俺の体を爆散させ、この星の生物を死滅させてしまうほどの濃度の濃い臭気を放出してしまう。そのため俺は定期的にこの技を使い、臭気を体外に排出しなければならないのだ。
この技は技名を叫べば叫ぶほど威力も放出量も増す。そのためいつも技名を叫んでいる途中で攻撃をされ、思うように放出できる機会がなかったのだが、ようやくスッキリすることができた。これだけ出しておけば当分は安泰だ。
肝心の大会だが、結論を言えば俺は優勝できなかった。なぜなら実況者もヒーロー達も、そしてあのタフゲイでさえも気絶し、大会どころじゃなくなったからな。まあ、優勝する事など俺にとっては屁みたいなものだ。この世界が平和ならそれでいい。
ただその後、俺の解き放った臭気はしばらくの間地上に蔓延し、外に出るためガスマスクが必需品になったのは言うまでもない。
〈THE・HEND〉
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