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俺は、妹が何でも自分でやるようになって
すっかり油断していた。
「助けて~。嫌だ~!」
高校の帰り道、公園の前で叫び声が聞こえた。
その呂律の回らない声は、間違いない。
妹の声だ。
「れいこ~!、れいこ~!」
叫び声をあげながら公園の中に行くと、玲子の特殊な杖が、落ちていた。
間違いない。玲子のだ。
俺は、杖を持つと草むらにいる男達に向かって行った。
「うわ~やめろ~!やめろ~!はなれろ~!」
自分の声とは思えない大声だった。
男2人に抑えつけられてる玲子がいた。
俺は、頭に血がのぼって、2人を杖でボコボコに殴った。
「このやろ~。ふざけんな!」 叫びながらひたすら叩いた。
騒ぎを聞きつけた人が警察を呼んでくれた。
俺は、泣きながらで男達を杖で殴りつづけていた。
警察官に止められて我に返った。
玲子は、ブルブル震えて泣いていた。
俺は、高校のブレザーを脱いで玲子を抱きしめた。
玲子は、俺にしがみついて泣いていた。
「お兄ちゃん、お兄ちゃん。」
そう言って泣いていた。
救急車に乗せられときも俺から離れなかった。
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