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ココさんが目を丸くしながらそう呟いた。
虹色の魔力?そんなに凄い魔力なんだろうか。
「虹色の魔力は『七色の魔力』とも言われる魔力よ。でも、虹色の魔力はもう使用者がいないと言われている究極の魔力なの…」
レナさんが真剣な表情で僕を見た。
みんなが驚いてるって事は、多分レオン君も虹色の魔力は持っていなかったって事かな。
でも、何となくだけど、どうして僕がこの魔力を持ったのかが想像出来ていた。
僕は実験体として沢山の魔石や薬を処方されてきた。
元々魔力を持たない僕がこんな魔力を突然持つなんて考えられない。
きっと、セアラさんの力に気づかずに色々な魔力を与え続けた結果、偶然、虹色の魔力が宿ってしまったんだろう。
「クロノ君、虹色の魔力の使用者がどうして居なくなったと思う?」
レナさんは真剣な表情のまま僕を見つめ続けている。
なんだか嫌な予感がする…。
「虹色の魔力は、七色の魔力と呼ばれているように理論上は全ての属性魔法を使う事が出来ると言われているわ。かつては皆が憧れる魔力だったの。ところが、ある時、1人の学者が口にした言葉によって恐怖の象徴とされてしまうの…」
…とその前にまずはこの世界の魔法の事についておさらいしとかなきゃね。
この世界には表向きには6つの魔力が存在する。
炎属性の『赤の魔力』
水、氷属性の『青の魔力』
電気、光属性の『黄色の魔力』
植物など自然の力を借りるのを得意とする『緑の魔力』
そして、現在では幻の魔力になってしまった『月の魔力』と『虹色の魔力』の2つが存在していた。
月の魔力も別名で『水晶の魔力』と呼ばれていて、どの魔力よりも強力な魔力だったため、虹色の魔力と肩を並べる特殊な魔力だったらしい。
残っている資料によれば、学者さん達は、虹色の魔力と月の魔力を最も優れている魔力として様々な研究をしていたみたい。
ところがある時、研究を進めていた学者さん達が発した言葉が歯車を狂わせてしまった。
「虹色の魔力と月の魔力は、その特性上他の魔力に影響されやすく、闇の魔力に染まりやすい可能性がある」
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