くださいな
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「神様、僕に、お月さま一個、下さいな」 この子までそう願った。あの子だって気づいていたのだから、それより賢くなったこの子が気付いていないわけがない。どうなるかわかっていて、それで私を試している。それなら私はもう一度、過ちを犯そう。どうなるかわかっていて、それでも愚かな神になろう。 この子がそう望むこの星をそのまま残しておきたくはないから。
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