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小説家でたまに、警察の手伝いをしながら生活している伊門冬。
伊門冬の推理は妄想推理で自分の作品だったらと考えて推理をしていく。当たるときもあればハズレのときもあるので警察はヒントをもらいに来てるようなもんだった。
伊門冬は今月の執筆を終わらせていて、お手伝いの成田が入れてくれたオリジナルコーヒーを飲んで待ったりしていた。そんな、伊門を見ていた成田が「今日は、あと、やることないんですか?」と聞くと窓を見ていた伊門は「ないね。」と小声で答えた。
最近は警察からの要請もなくて世間的には良いことだが、伊門冬にとってはとても最悪なことだった!
毎週のように家に来るのは出版社の木田ぐらいだった。
そうしていると家のインターホンが鳴り成田が玄関へ向かった。
成田と玄関から来たのは出版社の木田だった。
木田は図体もでかくて声も大きく今日も元気に「おはようございます!先生。調子はどうですか?原稿などは…」はと言うと成田が「先生はもう出来てますよ。」と言うと木田は「さすがですね!」と言って伊門の机の上から原稿用紙をもらい確認する。「いいですね!グッジョブですね!」と言って「あ!」と木田は声を出して「そういえば、今日は皆さんにお土産がありまして」と言ってさっきから持っていた紙袋から、持ってきた物を渡すと「これは、某有名な大福です!」と言うと成田が「大福ですか!先生が大好きな物ですね!」と言うと「そうです!」と木田がどや顔をする。大福と聞いて伊門が動きを停めたのを成田は見逃さなかった。
その時に、またしても、インターホンが鳴り、入ってきたのは刑事の金村光だった。
長身で長い顔の金村が「おう!」と挨拶をして木田にも「大仏も来てたのか?」と木田のことを大仏とあだ名をつけていた。
木田は「また、あなたですか?いいですか?先生の邪魔だけはしないでくださいね。」と指を向けて言う。金村は無視して木田が持ってきた大福を見て「これ、有名なやつだな!」と言うと木田は舌打ちをして「これは、お二人に持ってきた大福です!フン、それではまた、後で」と言って金村を睨んで出て行った!
それを見た金村は「恐いなあいつ!」と言う。すると、伊門冬が「久しぶりだね。」と消えるような声で言うと「事件がなくて寂しかったか?いやな、最近ないこともないが要請するような事件でもなくてな、でも、今日持ってきたのは、多分、もう、メディアに出てて話題だから分かると思うけど」と言うと伊門は「内容お願い。」とマフラーを触りながら言う!
事件内容!
亡くなったのは、山岡信二(40)会社員。彼は、この国でも有名な電波塔から、午前2時頃飛び降りてなくなった。
通行人の飲み屋の女性が発見したが救急車がついた頃には勿論亡くなっていた。
死体の損傷もはげしかった。
それもそう、電波塔は200メートルもある所から落下したら死ぬのはあたりまえだった。
一応、遺体の司法解剖を行ったら、山岡さんは、飛び降りる前に首を絞められて殺害されてから落とされたことが分かったのだった。
なので、事件になってしまった。
その日が何故その電波塔に入れたのかは不明だが、一つ分かってる事はその日の夜中、1時から~3時の間は防犯カメラの点検中だったのだ。その時間に何者かが殺害して突き落としたことになる。
山岡さんの奥さんに確認とると所持品から山岡さんの物と判明した。
奥さんの幸さんは、昨夜は山岡さんは家にいて寝る姿を見たので、次の日居なくてビックリしたとそれで亡くなったと聞かされたと言う。
つまり、山岡さんは何者かに夜中に呼び出されたか待ち合わせしたかだった。
奥さんの話では、山岡さんは、まじめでとても努力家で、人に恨まれることもなかったと言う。それと、悩みもなかったと思うとの事だった。
金村は伊門に事件の話を終えると「凄い事件だろ?何であの日山岡さんは、あそこにいたのか?誰に呼び出されたのかをこっちも調べてるんだが交遊関係があまりにもないから困ってるんだよ。そのお前の妄想でなんとか道を開いて欲しいんだよ。」と言うと伊門は黙って外を見てた。すると、「山岡さんは何かの病気とかなかった?」と聞くと金村は「分かった!調べておくよ。」と言って出て行った。
後日、刑事の金村光が伊門宅にやって来た。金村は「おはよう。伊門、山岡さんな持病があったわ!夢遊病って言う病気。だから、家でも夜中歩いたりするんだとよ。奥さんにも確認とったから。」と言うと伊門が「そうか。分かってしまったかも。でも、オラノ推理はあくまでも妄想だから、でも、聞いてくれるかな?」と小声で言うと金村は「もうか?じゃあ、話してもらおうか。」と答えた。
伊門は「山岡さんは、あの日夢遊病の症状が出て電波塔に向かった。でも、それは誰かに操られたのかも知れない。で、それを操れるのはかかりつけの精神科医だね。まぁ、催眠術をかけられた感じで呼びだして絞殺した。でも、何故、その電波塔に入れて殺さなければならなかったのかは……分からない。」と言うと金村はズッコケタ「なんだよそれは、お前にしては曖昧な推理だな。まず、あの医者を吐かせればいんだな。ありがとうよ。」と言うとさっそく出て行った。
伊門は、コーヒーを飲みながら、ボットした。
また、後日刑事の金村がやって来て「おはよう!伊門、見事だったな。犯人は医者だったよ。その日のアリバイを崩したらスラスラと認めたよ。電波塔に入れたのも知り合いに頼んで彼女に夜景を見せたいからと頼んだらしいよ。で、その日あの事件が起きたのでその入らせた人物は怖くなって言い出せなかったと、さらにな、殺した動機は山岡さんの奥さんの幸さんと不倫関係で、殺して一緒になろうとしてたんだって、幸も容疑者の一人になったよ!何故なら二人はぐるで保険金を山岡さんにかけていたからね。これで事件は解決したよ。まぁ、夜中に電波塔にこらせたのも、山岡さんが病院に受診したときに毎回、催眠療法をしてたまたま、できたことだったってね。」と言う。
そこに、ソファーに座っていた出版社の木田が「また、貴方は、先生の邪魔をしたのですか?」と言うと金村は「なんだ、大仏いたのかよ!大福おいしかったぞ!」といかにも食べた感じで言うと木田はコーヒーを全部飲み干して「フン!では、お二人さんまた、後で」と言って出て行った。
金村もコーヒーを飲んで「相変わらずうまいね!成田のコーヒーは他の店では飲めないよ。」と言うと成田は「ありがとうございます。」と言う。金村は大きく伸びをして「では、帰るかな。また、宜しくな。」と言って出て行った。
伊門冬は首のマフラーを触りながらコーヒーをすすった。
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