裏切りと本性と。

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裏切りと本性と。

灯里も寝惚けた目で倫子を見た。 「あれぇ?りんこぉ?どうしたの、こんなに朝早くぅ〜。そんなとこいないで入りなよぉ〜。」 変わらない態度で手を引っ張られて玄関の中に入った。 後ろでドアが閉まる音がして、目の前に上半身裸の大悟とパジャマの上だけを着た灯里が並んで立つと、それがセットだと見せつけられる。 「な、何で?何で灯里がいるの?」 他に誰かいないか後ろをチラッと見る。 みんなで飲んでて雑魚寝になった。 そんな言葉を待った。 (だって灯里には彼氏いたし、それにいつもと変わらないし…。) 僅かな希望は灯里の明るい声で砕かれる。
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