赤い部屋の顔たち

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「マハー・カミラはお前たち人間の血肉を食して生きてきた。美味い食事にありつくためには、上等の調理方法が必要だ。わたしは色々な方法で、捕らえた人間を料理してきた」  そのときになって、やっと気がついた。さっきからそこに置いてあるのは、よく分かっていた。けれどもなにに使うのか全く分からなかった。  人間がひとり、すっぽり入るくらいの大きな鍋だった。 「お前はもうすぐこの鍋で私の夕食となる」  マハー・カミラさんの声が途中で聞こえなくなった。    
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