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へいたいさんがとおしてくれないので、リーエはおおきなきのつるをのぼり、まどからへやにはいりました。
そこは、もりでであった、おとこのこのおへやでした。
おとこのこは、おどろいていました。
リーエも、おどろいていました。
なぜなら、おとこのこはベッドでくるしそうにねていたからです。
おとこのこはびょうきでした。
なおすには、たくさんのおかねが、ひつようでした。
「おみまいにきてくれたの?」おとこのこはいいました。
「うん…」リーエは、おおきなめになみだをためながらいいました。
「ありがとう。ほんとうにきみはやさしいね」おとこのこは、くるしそうにほほえみました。
リーエは、はしりました。
いてもたってもいられなかったのです。
おとこのこをたすけたい。
リーエはひっしでした。
むらをかけまわり、おかねをくださいとおおごえでさけびました。
でも、むらのひとたちは「またリーエちゃんか。」「ごめんね、いまいそがしいから、またあとでね」とまるでしんじてくれません。
…いつもうそをついていたから、だれもしんじてくれなかったのです。
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