ものしりドラゴン 1

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よる、ドラゴンのもとにとうぞくがやってきました。 「おい、ドラゴン。そのうろこをよこせ。ドラゴンのうろこは、たかねでうれる」とうぞくはぼろぼろのナイフをむけていいました。 とうぞくはとてもやせていました。 ドラゴンはとうぞくのめをしっかりみました。 そして、すこしかんがえると、ドラゴンはつめでうろこをいちまいとり、とうぞくにわたました。 『そのうろこを、まちでうりなさい。しばらくは、おかねにこまらないはずだ』ドラゴンはいいました。 とうぞくは、ドラゴンのやさしさに、なみだをながしました。 とうぞくは、おかねがなかったのです。 「しごとがみつかったら、かならずおかえしします」とうぞくはドラゴンにあたまをさげると、さっていきました。 こうして、ものしりドラゴンは、おかのうえからにんげんをみまもって、ねむりにつくのでした。 つづく
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