初めての仕事

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 次の日。  朝起きると、やんすとがんすがリビングのイスにすわりつーんとしていた。  僕が首をかしげると、後ろからやってきたなんすが僕の服をちょいちょいっと引っ張る。 「ばれたでなんす」 「ばれた……?」  目をぱちぱちさせながら、もう一度やんすとがんすを見る。やんすがちらりと僕を見て口を開く。 「昨日見たでやんす」 「見た?」 「またじゅんとなんすでぬけがけしてたでやんす」  僕がぽかーんとしていると、がんすは僕を見ないままうんうんと頷く。 「お手紙を井戸に投げ捨ててたでがんす。書いたお手紙を捨ててるのは意味がわからないけど二人で楽しそうにずるいでがんす」 「つーんするでやんす」 「そうでがんす、つーん」  やんすとがんすにそっぽを向かれ、僕の隣にいるなんすは僕に隠れながらあわわとしていた。僕はなんすの持っている絵本をそっともらい、やんすとがんすに見えるように机の上に置いた。 「昨日ね、この絵本を読んだんだ」  やんすとがんすはちらりと絵本を見る。 「これはなんすの好きな絵本でやんす」 「この前買った絵本でがんす」  僕は頷き、口を開く。 「ねえ、この絵本のラスト知ってる?」
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