三日月の夜

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「よし、お父さんが帰ってくるまでに、夕飯間に合わせよう」  気合いを入れるかのように、母さんはパチン と手をたたいた。  僕はお風呂でシャワーを浴びることにした。軽く汗を流すと髪をドライヤーで乾かして、私服に着替えた。  事務の時に使っているA四ファイルが入る手持ちのカバンをリビングから自分の部屋に置き、それと入れ替わりにショルダーバッグを身に付け、お弁当の入った保冷バッグを手に持ち玄関へ向かう。  一度玄関に保冷バッグを置き座って靴を履いていると、母さんがやってきた。
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