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「部活、俺はまだ陸上を続けるつもりだけど、公汰は何かスポーツやらないのか?」
「ああ、僕はいいや。途中から入るのもなんか嫌だし…このまま文化部でいるよ。」
来月の陸上部の予定表を片手に持った洋介の質問に咲くにはまだ早い桜を見ながら答える。
「桜か…入学式を思い出すな!」
「僕が迎えに行くまで寝ててよく嬉しそうに言えるな。おかげで僕まで遅刻しそうになったのは良い思い出だよ。でもそれから、もう一年経ったのかぁ。」
他愛もない雑談をしていた僕らの進行方向に見知らぬ中年男性。真っ直ぐこちらを見つめている。
「ん…?ありゃ誰だ?」
「知らない人だよな…?」
振り向いて誰も居ないことを確認し、二人で顔を見合わせる。
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