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「おい洋介…」
『流石に睨みつけるまでしなくてもいいだろ。』と続けようとした僕は違和感を感じて反射的に自分の胸元を見る。
「なん…で?」
僕は驚愕に目を見開いた。何故なら胸の中心に刺さっていたから。本物の日本刀が。
見れば日本刀は洋介の腹を貫通して僕の胸まで届いている。
「クソがっ!」
洋介は男に掴みかかろうと踏み出すが、男は一切表情を変えずに洋介の屈強な体を蹴って無理やり刀を僕らの体から引き抜いた。
「待ちやがれ…ぇ…」
既に倒れていた僕の視界内で洋介がドサリと倒れる。寒いような、熱いような、僕は不思議な感覚に包まれながら目を閉じた。
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