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普段着だった俺は、まずロッカールームで
スクラブに着替え、
そのままきれいにアイロンが掛かったパリパリの白衣を羽織り、
医局に入った。
すると早々に看護師に捕まった。
「あ、先生、肺炎で入院している5号室のオノダマキちゃん、
診てもらえますか?
咳が止まらなくて。」
「あ、そのあと、8号室のセリザワケンゴくんも
お願いします。」
「はいはい。」
先ほどまで温泉街で
まったり過ごしていたのは
夢だったのではないだろうか?
そう思ってしまうくらい
通常以上の忙しさに、
いっきに現実に引き戻される。
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