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夏
セミの鳴き声が力強く響き、夏らしい日差しが照りつけている、今日は普段よりも涼しい風が吹いて心地いい、縁側で霊夢とアリスは思い思いの時間を過ごし、霊夢は氷の入った湯呑みのお茶をすすりながら風に揺れる木々や空を眺め、その隣ではアリスが編み物を編んでいた。
『アリス、今日もマフラー作ってるの?』
「うん、秋になるまでに完成させたくてね」
『ふ〜ん・・・なんか長すぎない?』
「フフン・・・これでもまだ短いくらいよ」
『・・・そう・・・あっもうお昼なんだ』
時計をみると12時を過ぎていた。
『お昼ご飯作るね〜』
「私もあと少しやったら手伝うわ」
『ありがとう』
霊夢が鍋に水を入れて火をつけ、棚から素麺を取り出す。
『アリス〜外から野菜少し採ってきてもらえる?』
「は~い」
アリスが庭にいくとプランターが何台か置かれておりそれぞれワケギ、ミニトマト、ししとうと書かれており、二人分の野菜を採ると、霊夢に持っていった。鍋がコトコトとうごくと素麺を入れ、その間にアリスが持ってきたワケギを刻んでししとうを串に刺して火で炙っていく、アリスはサラダを作るとミニトマトを洗い盛りつけていく、その後二人分の箸や食器をテーブルに並べて先に出来上がった料理をおいていく。
「霊夢、朝の余ったご飯も温めておく?」
『ううん、ご飯は夜に残しておきましょう、夕方にまた炊くのも面倒だし』
「そう、他に手伝う事はあるかしら?」
『もう茹で上がるから大丈夫よ座ってて』
できあがった素麺をお皿に盛って氷をいくつかのせるとテーブルにもっていく。
『できたよ〜食べましょうか』
「はーい」
『いただきます』
「いただきます」
二人は手を合わせてそう言うと箸をとる
素麺を少しもち、ワケギのちりばめられためんつゆに沈めて一気にすすり上げるともちもちした食感とワケギの香りが鼻腔を刺激してめんつゆからでる鰹節の風味が口内に広がる。
アリスがミニトマトをかじると口の中で果肉がはじけてトマトの甘味が舌を潤した。
霊夢は焼きたてのししとうを一口食べるとうっすらと辛味があり、辛味の余韻が残ってる間に素麺をすすると、旨味が溢れだした。
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