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冬
博麗神社に雪がつもり、霊夢は境内の雪を掻いていた。
『ふう〜こんなものかな』
雪掻きを終えると辺りは薄暗く陽が落ちかけており、冬の日の短さを感じる。
『そろそろかな〜』
霊夢が空を見上げると神社に向かってくるいつもの人影が飛んできた。
「こんばんは霊夢、雪掻きご苦労様。」
『いらっしゃいアリス、言われた通りの物を準備してあるわよ』
「ありがとう、すぐ用意するわね」
アリスが台所に向かい、エプロンをして自分が持ってきた材料を取り出す。土鍋に水を入れて沸騰させる間ネギや鶏肉などの材料を切って、鍋が沸騰したところに様々な調味料を加えていくと透明だった水が段々黄金色のスープに染まっていく、少し飲むと味噌の香りが口中に広がって、コクと甘味が後から溢れる。
「・・・うん、いいかも」
『アリス〜カセットコンロ用意したわよ〜』
茶の間から霊夢の声が聞こえてきた。
「は〜い、こっちも準備できたから持っていくわ」
暖まった土鍋をこたつの上におかれたカセットコンロに乗せて、鶏肉、ネギ、白菜を入れてコンロに火をつける。
「これでしばらく待ちましょうか」
『そうだ、アリスはいこれ』
霊夢がアリスにリボンのついた小さな紙袋を渡す。
「これは?」
『そうね〜感謝を込めてのアリスへのプレゼント・・・かな』
「ありがとう!私も霊夢に渡したいものがあるの」
アリスは霊夢と同様にリボンのついた小さな紙袋を渡す。
『私に?ありがとうアリス』
「開けてもいいかしら?」
『じゃあ一緒に開けましょう。』
お互いにもらったプレゼントを開けると
アリスには黄色い宝石のはめ込まれたイヤリング、霊夢には赤い宝石がはめ込まれたイヤリングだった、そのうえデザイン、素材全てが同じで宝石の違いだけのものだった。
『・・・ぷっ』
「・・・ぷっ」
『ふふふ!、何よこれほとんど同じやつじゃない』
「ぷぷぷ、本当ねただ宝石の種類が違うだけ・・・クスクス」
二人は自分の買ったのが同じ種類のものだった事に笑いが止まらなかった。
『ねぇアリス、どうせならこのイヤリング二人で共有しましょう。』
「共有?」
霊夢がイヤリングの片方をアリスの耳につけて、もう片方を自分の耳につける
『こうすれば、いつでもお互いを感じる事ができるでしょう』
霊夢はそう言ってアリスに微笑みかける
「///(もう!なんでそんな事平気で言えるのよ霊夢のバカ!///)じゃ・・・じゃあ私のも一緒につけまし)ょう。」
アリスは自分の持ってるイヤリングを同様に片方を霊夢につけてもう片方を自分につけた。
「こ・・・これで私達はいちゅも一緒ね!」
アリスが思わず噛んでしまい、赤面してしまう
『うふふ、そうね』
霊夢は噛んだ事を気にせず優しくアリスを見つめる
「/////////////////(もう・・・霊夢のバカ!バカ!バカ!)」
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