1章

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2ヶ月ほど前に突然転校生としてこの学園にやって来たこの青年 名前は雅川(まさかわ) (みつ) 目まで隠れる長い髪(たぶんカツラ) 今時どこにも売っていないであろう瓶底メガネ しかし性格は怖いくらい強烈だ(いきなり友達になれとか言われる) その容姿と性格が正反対すぎて少し気味悪さを感じたほどだ どうやらこの学園の生徒達からすると珍しい性格らしく、入学初日から見事に周りの人達を虜にしていった 生徒だけでなく先生まで もちろん生徒会も まさかの羽澄までも お陰様で親衛隊も大混乱 制裁だの隊を辞めるだの なんとか親衛隊隊長が抑えているが、まだまだそれは続いている 羽澄に対しては、勿論ショックだった 普通恋人がいるのに他の奴に目を向けるなんて浮気の他ならない でもこの関係は周りには秘密にしてたから胸に秘めていたものも吐き出せずずっと溜まったままだった しかし周りの事も気にせず、あの転校生の尻を狙っている羽澄の姿を見ている内に苦しさよりも呆れの方が大きくなった 羽澄の親衛隊長として羽澄の近くに寄れば、羽澄に邪険にされるプラス年下生意気ビッチ転校生に睨まれる 恋人としてメールなどを送っても未読無視 通りすがっても目も合わせてくれなくなった あれ羽澄ってこんな奴だっけ もっと優しくてカッコよくてしっかりしていたはずなのに、まるで違う人を見ているようだった 羽澄が俺に向けていたあの視線は全て転校生に注がれ、俺に向ける視線は恋人に向けるものとは違うものだった 羽澄がお気に入りの転校生は色々と問題を起こした すぐに相手に怒り手が出る 自分は悪いとは思わない 風紀委員もお手上げ状態 さっき俺が紅茶をかけられたのだって別に俺が悪い事をした訳では無い ただ副会長の親衛隊長として行動しただけだ
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