隣の子

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 私はミユキだから、ジローは私のことをミューちゃんと呼んだ。私はジローと呼んでいた。  中学に入学した時、校舎の裏庭にチョット大きめの教室みたいな建物が途中までできていた。何だろうと思っていた。だんだん出来上がって来ると、そこは体育館の非常口から屋根だけがつながった渡り廊下で行き来できるようになった。  私とジローは、たまにその部屋を覗いて大工さんとオシャベリした。ある日の放課後、私とジローが床のゴミを集めたり、落ちてる釘を拾ったり大工さんの手伝いをしていると、校長先生が入って来た。 「おぅ、偉いな。ちょうどいい。ミユキとジロー、ちょっとこっち来い。今、壁紙を選ぶところだ。どれがいい?」 と壁紙の見本帳を見せながら言った。
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