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夜中トイレで目が覚めると、いつものように両親の部屋から声が聞こえる。
何をしているのかは今の私には想像がつく。
用を済ませてから台所に行き冷蔵庫中にあるジュースを飲んで部屋に戻って再び眠った。
眠りにつく直前に誰かが部屋の中に入って私の体をマッサージするかのように触る人影を見た気がするが、いつもの夢かと思って気にしない。
いつもトイレから戻ると急な眠気と共に現れる人影が私のパジャマを脱がして全身を何かが這うような感じの夢を毎日見ている。
トイレに行ったのも全てが夢かも知れない。
朝になって目が覚めるとちゃんとパジャマは着ているのだから。
たまに兄が横で寝ている事もあるのは、トイレから戻る時に寝ぼけていて部屋を間違えていたのだろう。
毎朝パンツが少し濡れていて穿き替えているのは秘密にしている。
少しチビったのとは違うニオイ。それにヌルヌルしているのが起きても少し出るので恥ずかしい。
それをティッシュで拭き取ると、何故か兄の部屋と同じニオイがする。
兄妹だから自然と同じニオイがするのだろう。
今日は、兄の姿は無く部屋には私1人。
ベッドの掛け布団を捲って座るとパジャマのズボンとパンツを少し下げた。
いつものようにパンツにはヌルヌルの液体が付いている。
そして、私の体から同じ液体が出て垂れる。
ティッシュを数枚取り出して液体がシーツに付かないように拭き取っていく。
何で毎朝この液体が出るのか分からない。
病気なのだろうか?誰にも相談出来ない。
恥ずかしくて医者にも見せられない。
とりあえず拭き取るとパンツを穿き替えて汚れたパンツを洗濯カゴに持って行った。
いつものように登校して教室に入ると男の子が私の事を睨むように見ている。
私は彼に悪い事をしたの?いや、してない。
あっ、そうだ眼鏡だ!彼の眼鏡を拾ったのだった。
でも今は眼鏡を彼に渡せない。
だって、あのダサイ眼鏡を掛けて私を睨んでいるから怖くて近付けない。
学校帰りにでも彼に拾った眼鏡を渡そう。その時までに彼の機嫌が直っていればいいのだけど。
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