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憧れの先輩は、同じ学校の女の子と手を繋いで歩いていた。
私の恋は終わった。
真夏の太陽が照り付けて、汗が流れ落ちるのにも構わず、全力で自転車を漕ぐ。
辿り着いた堤防には誰もいない。
自転車を降りて、鞄も置き去りにして(スマホとか入ってるしね)。
海へ、飛ぶ。
飛びながら、精一杯叫んだ。
言葉ではない、ただ大声を上げただけの叫び。
私は叫び声と一緒に、青い海へと吸い込まれる。
制服のまま飛び込んだ真夏の海は、死ぬほど気持ちよかった。
海面に出たら、新しい恋に生きよう。
ダメだったらまた叫んで、飛び込もう。
だから、何度だって恋してやる!
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