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誰じゃ?
「何の用じゃ?我は忙しいのじゃ」
一見ゲンを彷彿させる大柄の男じゃ。
敵意は感じぬが。
「私、国家保安委員会特務機関に属す松村と申します」
コッカホアンなんたらとか我には分からん!
「そのマツムラが何の用じゃと訊いておる」
「はい....夕食の席を設けますが、お時間は?」
夕食?
「夕食は何じゃ?」
「カミラ様のご希望があればそれを....」
「スキヤキじゃ!」
「はい、承りました....お連れ様もご一緒に....」
何やら黒い馬車....車か、それに乗ってなかなか趣のある建物へ連れて行かれた。
「いらっしゃいませ」
柳沢の松だったか竹だったか忘れたが、あれに近しい者共が迎え入れおった。
「ほう、なかなか立派な建造物じゃな」
「カミラ様、こちらの席へ」
ふむ、これまた柳沢の屋敷を思い出す。
「おおっ!」
何と!
既にスキヤキの用意ができておるではないか!
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