ぼくはいちばんになりたい

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「ハヤトっ! 待ちなさい! どこに行くのっ?」  ママがぼくをおいかけて来た。くるまが来るから1人ではおうちからでちゃいけないってやくそくしてたのに、やぶっちゃった。でも、ママのよこにはお兄ちゃんが見えた。  なんで、お兄ちゃんまでいっしょに来るの? 「お兄ちゃんなんてきらいだ。だいきらい。せっ、かく、ぼく、が、ママに、はな、たば、つ、くった、の、に」 うわーん、と声を出して、道にとびだすと、大きなくるまがぼくに向かってきた。 「ハヤトっ!」 ママのひめいのような声が聞こえて、ぼくの目の前はまっくらになってしまった。
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