それからの日々

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゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚ 『おかあさん、ただいま』 『……ただいま』 みどりの上の娘と洋史の息子が、中学校から家に帰ってきた。 この界隈の公立中学は、男子は詰襟の学ラン、女子はセーラー服である。 全国的には短いスカート丈が流行(はや)っているはずなのに、なぜかかなり長めだ。どうやら、この街の私立の女子校の制服がそうなので、その影響らしい。 『お帰りなさい……初めての中間テスト、どうやった?』 みどりが尋ねると、娘がとたんに苦虫を噛み潰したような顔になる。 息子が思わず、くすり、と笑う。 『……なによ、智くんっ、ちょっと自分は余裕やからってっ、ムカつく!』 娘がじろり、と息子を睨む。 『(やや)ちゃんが「数学、もう無理ぃー!」って言いようから、僕が特訓したったんやないか』 声変わりが始まった少し不安定な声で、息子が言い返す。言葉とは裏腹に、その顔はさもおかしげにニヤリと笑っている。 「あっ、おにいちゃん、おねえちゃん、おかえりー!」 幼稚園から帰ったあと、一人でリビングで遊んでいた下の娘が、転がるように駆け寄ってきた。
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