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朝からみどりは2LDKの部屋の中を、落ち着きなく動き回っていた。時折、立ち止まっては、大きくふぅーっと息を吸って、はぁーっと吐いている。
「……落ち着け、みどり」
洋史が口の端を上げて苦笑する。
「智史くん、もうそろそろ来るねんやろ?
……お昼ごはん、食べるかな?」
リビングとダイニングの掃除をし終えたみどりが、掃除機を片付けながら尋ねる。
約束の時間は午前十時だった。
「さぁ……どうやろか?」
「もし、食べてくれるんやったら……なにがええかな?あんまし気張ったら却って気ぃ遣うやろうから、簡単なものでも用意しよか?」
とはいえ、まさか昔のようにハンバーグとケチャップライスを食べてもらうわけにはいかないが。
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