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「智史くん、いらっしゃい。
こないだ突然、連絡くれはったからびっくりしたけど、今日はよう来てくれはって。
……こんなに背ぇも伸びて、すっかり立派な大人にならはったなぁ」
みどりは智史を見上げて目を細めた。
最後に見たのは、彼が小学生の頃なのだ。
今の彼は、まさに「あの頃の洋史」だった。
「……あら、彼女連れて来たん?それとも、奥さん?」
智史の隣には、彼に手をつながれて立つ女性がいた。自分の背より五センチほど高い彼女を、みどりは満面の笑みで見た。
しかし、次の瞬間……その表情が、がらりと変わった。
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