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孤高は、半年前に途中入社して来て、俺がこの課にちょうど異動したばかりの頃で、何となく仲良くなった。 「ああ、すまん」 グラスを手に持つと、ビールが注がれる。 「おい、お前も」 手に持っていたグラスをテーブルに置き、お返しに、孤高の持ったグラスにビールを注いでやる。 「ありがとう」 何でそんなに嬉しそうなんだ… 孤高は、俺がコイツに何かする度に、すごく嬉しそうに笑う。 「はい、これ美味いよ。それはこっちに渡して」 そして何故か俺に構う。よくテレビで聞く、関西で言うところの『オカン気質』なのか。
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