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*** 広々とした墓地だった。住んでいるアパートから車で1時間ほどかけて移動し、途中ファミレスで昼食をとった。 見たところ雑草が生えている様子もなく、彼女が頻繁に訪れていることが伺える。 『佐々原家』 真っ黒な墓石。それが至る所にあって不思議な気分になった。 「4年前にね、殺されちゃったの」 僕は首を絞められるような息苦しさを感じた。彼女の4年間の苦しみを僕には想像することが出来なかった。
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