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あれから僕たちは、同じ家で住む仲になった。 何度も食事へ行ったり、彼女の家に行くうちに自然と手を繋いで、抱き締めてキスをした。 お互い仕事をしていたけれど、十分すぎるくらい同じ時間を過ごしていたような気がする。 彼女には両親がいなかった。きっと孤独な日々を過ごしてはず。だからあの日、僕が普段行かない道を偶然通り、彼女を助けたのは運命に違いないのだ。 「寂しい?」 「いいえ、今はあなたがいるから」 そう言って彼女は笑う。僕はそれを見ていつも、ほっと息をつく。まるで外国の映画に出てくるような甘い言葉と時間だった。
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