それから

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 二年前の今日がわたしの命日だ。  ベッドの傍でわんわん泣いていた妻も、二年を経て笑顔がだいぶ戻ってきた、気がする。  わたしはいつまでこの世界につなぎ止められているのか、そしていつ、この紐が断たれ、意識が消えてしまうのだろうか。  とりあえず、わたしは妻のそばにいる。  彼女が幸せになった瞬間、わたしは消えてしまうのだろうか。  それとも幸せな妻の顔を見続けていくのだろうか。  疑問は止まない。    
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