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リシルとユーステラを失った、ヒョロリとずんぐり。
ヒョロリは眠れなかった日々が嘘のように、ずっと眠り続けて、今度は起きなくなった。
ずんぐりはいつも物の隙間に団子鼻を突っ込んで、狂ったように小人を探している。
『願いが叶う花』はどうなったかって？
あれは森のリスが食べてしまった。
変わった味に首を傾げた後、もっとおいしい木の実を探しにいってしまった。
谷ではユーステラの花が増え広がり、両岸を一面、白で覆っている。満月の日には花が闇に浮き立って、地は宝石を散りばめたようにキラキラと輝いていた。
その真ん中で、一匹のカゲロウが飛びたつ。
パタパタと音を立てて、上下に揺れながら。
パタパタと音を立てて、銀の粉を散らしながら。
fin
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