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第02 大きな胸と小さな胸
綺麗で胸も大きく、優しい管理人の純連さんは、引っ越しまで手伝ってくれた。
「純連さん、有り難う御座います」
「良いのよ、お互い様だから気にしないでよ」
気さくな笑顔で言い続けた。
「疲れたでしょ、良かったら私の部屋で、お茶でも飲んで休憩しない?」
うはぁ・・・大人の女性の部屋、とても興味が有る。
「雅美、純連さんが、お茶に誘ってくれたから行こうよ」
「は~い」
僕達2人は、純連さんの部屋へお邪魔した、とても清潔感がある良い部屋だ。
オマケに、部屋の隅に置いてあるラックには、洗濯物が干してあるでは無いか。
明らかに、僕よりサイズの大きいブラ、見た事も無いような下着に見入ってしまう。
「御免なさいね、洗濯物は外に干すと怖くてね」
少し恥ずかしそうに、それでも笑顔で言う純連さん。
「岬、余り見過ぎるのは悪いわよ」
「そうだね、御免なさい、余りにも大きいブラだった物だから・・・」
「ふふふ、岬ちゃんも、雅美ちゃんも、時期に大きく成って行くわよ」
「岬は可能性有りそうだけど、私は絶望的かもな」
少し悲しそうに、自分の胸を触ってる雅美。
【実はここで打ち明けて置こう、この双子の見た目での見分け方は2つ有る。
1つ目は、髪の長さだ、岬はショートレイヤーと言う短い髪型だ、雅美はロングボブと、少し長い髪型をしている。
2つ目は、会話にも出て来ていたが、胸の大きさだ、岬は83に対して雅美は77である。
知りたい方も居ると思うので、純連も付け加えとくと、90ある。】
出されたクッキーと、紅茶を頂きながら談笑は続いた。
僕はどうしても、Gカップ位有るでは無いかと思う胸に目が行ってしまう。
「2人は始業式、何時なの?」
そんな事も気づかず、気さくに聞いてくる純連さん。
「4日後の水曜日ですね」
僕の代わりに、雅美が答えてくれる。
「2人共、頭が良いのね、日本屈指の進学校に入るなんて、それに美人で可愛いし羨ましいわ」
「そんな、僕も雅美も普通ですよ」
照れながら謙遜をする。
「岬ちゃんは、何故僕っ娘なの?」
「お、可怪しいですかね?」
「ううん、それも可愛いと思うわよ」
そう言って、優しく微笑んでくれる。
「岬は、小さい時からヤンチャでしたからね」
「そうなんだ、男の子に生れて来てたら、変わってたかもね」
「そうですね~」
苦笑いに成ってしまった。
本当は、純連さんの言う通り、美男子で生まれるはずだったんです!
それが・・・。
僕と雅美は、部屋に戻り片付けを再開する事にした。
「岬は、自分の部屋だけ、片付けてくれれば良いよ、後は私がやるからね」
「有り難う」
出来た妹に感謝する、僕は家事全般何も出来ない、両親と住んでる時も母からは、座ってる様に言われてた位だ。
僕は部屋へ入り、まずは何処に大好きなギャルゲーを仕舞うか考えた。
これだけは、雅美に見つかる訳には行かない。
本棚の奥に並べ、雅美が決して読まないだろう、大人が読むような推理小説などを手前に置き、コレクションを隠した。
これさえ決まれば、後はどうでも良い。
本日の夕飯は、スマホで注文したピザだった。
まだ片付いて無い部屋、雅美と2人細々と食べるピザ。
俺はふと思った・・・これって声には出せないけど、同棲じゃないか!
決して、エッチな事は出来ないけど、見るだけ、考えるだけならセーフだよなと、勝手に自分へ言い聞かせ、これからの生活を楽しむ事にした。
「岬、お風呂湧いたよ」
「有り難う」
「初のお風呂だし、一緒に入ろうよ」
無邪気におねだりしてくる雅美、勿論断る理由も無いので、一緒に入る事にする。
一緒に脱衣所で脱いでると、自然とドキドキしてくる。
自分の裸を見たって、何も感じないのに不思議だ。
「僕が先に洗うね」
「良いよ」
頭を洗い始めると、雅美が不思議そうに聞いてきた。
「岬、双子なのに、どうして胸の成長がちがうのかな」
コンプレックスなのは、薄々感づいていた。
「大人に成るまでには、同じに成ってると思うよ」
「そっか! 有り難う、岬は何時も良いお姉ちゃんだよ」
明るい声が帰って来た。
髪を洗い終えた所で、雅美が後ろから胸を揉んでくる。
「でも、良いな柔らかくて大きいの」
「何してるの、雅美」
嬉しいけど、こう言うしか無いよな。
「へへへ、ゴメンゴメン、背中洗って上げるね」
う~ん、この生活も意外と悪くないかもな。
全身を洗い終わり、雅美と入れ替わる、雅美も髪から洗う派なのは知ってる。
そしてこの時、僕は何時も雅美を見つめている。
やらしい気持ちでは無いと思う、純粋に綺麗で可愛いなと・・・あれ? これがやらしい気持ちなのか?
ま、深くは考えない、今はこの美少女と一緒にいられるだけで嬉しいのだから。
風呂を上がると、続きは明日やろうと話して、それぞれの寝室へ帰った。
僕は片付け終わってない部屋で、こっそりと最優先で繋いだパソコンを立ち上げ、ギャルゲーに取り組んだ。
生まれ変わっても、腐った性格は変わらないんだなと思いながら、夢中に成って行った。
深夜0時を周り、一区切り付いた所で、ゲームを隠しベッドへ入ったのだった。
「岬、朝だよ」
「雅美、早いよ~」
「もう、9時なんですけど・・・」
「分かった、起きる」
「また・・・下着1枚で寝てたの?」
呆れてる顔が想像できる、しかしブラを付けて寝ると言うのは、僕にとって非常に生き苦しい物なのだ。
「だって、楽なんだもん」
ため息をついて出て行く雅美、大抵毎朝がこんなやり取りだ。
雅美曰く、僕には女子力が欠けてるらしい、当たり前だ心は男なのだからね。
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