一人目の同居人

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 遊びに来ていた妹が帰って、雅の仕事に戻ってから毎日のように俺はヤツの肩をほぐしてやった。体がほぐれれば気持ちもほぐれる。 いつか嫌われ者の雅から脱皮することを期待して、来る日も来る日も信二に無料の施術を続けた。そのたび信二は怯えたため息をつき、誰かの入れ知恵なのか玄関に盛り塩をするようになった。 ・・なんだよ、人のせっかくの好意に盛り塩なんかしやがって・・ めずらしく俺の方が落ち込んだ。 この世への未練が無くなるまで同居人に癒しの奉仕をしようと頑張ってるのに。所詮霊は霊なのだと思い知らされた、盛り塩。 だけどわかってくれよ。俺はまだ、逝きたくないんだ。 もうちょっと俺に付き合ってくれ、と懸命に信二の背中をさすった。  だが・・
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