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林が女を煽てると顔を真っ赤にした。
「私、アルバイトで一週間だけなんです」
「えらいね、高校生かな。どれが一番おいしいのかな?」
浮気相手が出てきた。
「いらっしゃいませ。苺大福がお勧めですよ。栃木の女峰を丸ごと入れてあります。勿論餡は当店特性で餅も柔らかく仕上げてございます」
野田が出てきた。
「いらっしゃいませ。洋子ちゃん、横浜名産展に戻るからお願いしますね、女将行きましょう」
野田は女と共に店を出た。
「苺大福五つ貰おうかな。女将さんはきれいな人だね」
「女将さんじゃありません」
「鹿の子を二つ追加して。でもご主人が女将と言っていたよ」
「立派な女将さんがいます」
「栗饅頭を三つ追加して。じゃ誰なのあの人は?」
「嫌な女です」
「素甘も二つ入れて、愛人かな」
「悪い女です」
「ありがとう。やっぱりいいや」
林はマークⅡを追った。再びハマボールに戻り女を下ろして高岡屋に戻った。閉店二十分前である。林は都橋の事務所に戻り、徳田から聞いた写真館に現像に行った。徳田のデスクに『午後七時頃には伊勢佐木の天麩羅割烹『ふくや』にいる』と置き書きがある。一時間ほど待って写真を手にふくやに向かった。
葉山逗子国際カントリークラブの風呂は絶景で相模湾と東京湾が一望出来る。吉崎親睦会と言うコンペが開かれていた。
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