八.

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八.

「さあ、中へ入んな」  モ吉は家の中に入った。 「おっかあ、おっとうはどこだ」 「おっとうは薬売りに行って晩飯まで帰らないよ」  それからその晩飯時。そこの旦那が家に戻ると三人仲良く団欒した。 「あれ?」  ふと母親の顔を見てモ吉は不思議な顔で言った。 「何だいモ吉」  母親が言った。 「何でもねえ」  モ吉が言うと三人は再び飯を食い始めた。   飯の後母親が怖い顔でモ吉に言った。 「おらが風呂に入る時は絶対、部屋から出るんでねえぞ」 「分かったぞ」  モ吉は素直に返事した。         つづく。。。 
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