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FILE02. -Prologue-
「──なあ、“首斬り馬車”って知ってるか?」
「知らない。またこわい話?」
「今から二十年前の話だ……事故で首を失くして死んだ御者が、死んだことに気づいてなくて、今もどこかの道を走り続けてるって話」
「それ聞いたことある。うちの妹も見たって……」
「でな? もしそいつに出会ったら……絶対にそいつの背中は見てはいけないんだって」
「どうして……見ちゃいけないの?」
「それは知らない。ただ、生き残った人達の証言だと、そいつの背中を見た者はみんな……」
「みんな……どうなったの?」
「首が無くなっていたんだって──……」
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