WORLD VERTEX(ワールドヴェルテクス)─下巻─

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優紀「なるほど、ここ数日の魔物の増加はそれが理由か」 「申し訳ない、俺が未熟なばかりに...叶翔の時と何も変わらない」 遼矢「おいおい、尚斗だけのせいじゃねえだろ」 世來「わたくしだって気配に気が付きませんでしたわ」 嵐太「俺も素早くなんて動けなかったし」 衣織「なおくんは気負いすぎっす」 涼加「ほんとだよ、そろそろ自信もちな?」 「なんか、ありがとう」 優紀「あなた達のせいだとはまったく思ってないよ、むしろ戦おうとしてくれてありがとう」 遼矢「次こそ勝ってくるから待ってろよな!」 優紀「ああ、楽しみに待ってるよ」 嵐太「そうだ尚斗、一旦買い出ししといたほうがよくないか?」 「そうだね、そうしようか」 涼加「それならドーラで大羅さん達にもらったやつがある、旅に必要なものに使ってって言ってたからありがたく使わせてもらおう!」 遼矢「まじか、こんなに?」 祐菜「とにかくお金に関しては大丈夫そうだね」 優紀「何か買いたいものとかいきたい店があるならこの地図を使ってくれ」 「ありがとうございます、とりあえず服とかもみんなボロボロだし、身だしなみ整えよう」 衣織「まずは服屋さんに行ってみるっすか?」 涼加「そうだねそろそろ着替えたいと思ってたとこ」 嵐太「全然気にしてなかったけど、確かにボロボロだ」 優紀「それならすぐ近くに大きな服屋さんがあるからそこに行ってみるといい、私はここに残って彼が目を覚ました時に事情を説明するよ」 祐菜「じゃあ早速行こ!」 「みんな何回か着替えは挟んでるけど、やっぱりマーラスのとこでだいぶボロボロだよね」 遼矢「俺はおやっさんがいろいろ助けてくれたからそんなんでもないんだけど」 嵐太「俺も彪さんのところで大体は大丈夫かな」 世來「わたくしは早く着替えたいですわ」 衣織「なんか結構いろいろ店があるみたいっすよ」 遼矢「ほんとだな、服屋なんていっぱいあるぞ」 祐菜「どこから行こっか」 「世來とか祐菜とか結構ボロボロだから、女の子のものがあるところが先でいいんじゃないかな?」 嵐太「まあ男物がないわけじゃないだろうしね」 衣織「そしたらあそこがよさそうっす!」 こうして服や旅に必要なもの、武器の手入れなどを済ませ 俺たちは優紀さんの家へ戻った 「戻りました~」 優紀「お、ちょうどいいところに、今さっき柊君が目を覚ましたところだよ」 祐菜「ほんとう?!」 世來「確かにさっきより気配が強くなったわね」 嵐太「まだベットに?」 優紀「あ、いやすぐそこ...」 柊「ここにいる」 皆「柊!!」 「元気そうでよかった」 世來「調子はどうですの」 柊「超元気、世來のおかげだろ?太陽が痛くない」 世來「やっぱり効果切れでしたのね」 柊「飛ばされた後がち死ぬかと思ったわ」 祐菜「でも間に合ってよかったね」 嵐太「もう少し遅かったら危なかった」 遼矢「服とか大丈夫か?」 柊「ボロボロだな」 衣織「じゃあこれ!柊さんのために選んできたっす!」 柊「ありがとう...てか誰?」 衣織「俺っちは環座衣織っす!」 「衣織は俺が飛ばされたとこの近くの街にいた人で、助けてくれたんだ」 柊「そうなのか、もう知ってるかもだけど俺は鷹取柊、よろしくな」 衣織「よろしくっす!」 柊「に、似合ってるか?」 涼加「完璧だね」 遼矢「衣織が選んだからな」 衣織「見た感じこれが1番似合うと思ったっす!」 柊「意外とセンスあるんだな」 衣織「意外とってなんすか!w」 遼矢「衣織昔から服好きだもんな」 衣織「そうっすね、休日とか結構買い物付き合ってもらったっすよね」 柊「なんだ、遼矢と知り合いだったのか」 衣織「そうなんすよ!」 「衣織が元々いた街ファードていうんだけど、建築で有名な街なんだよね」 遼矢「で、なんで知り合いかって言ったら俺もその街出身だからな!」 涼加「あ!だから奈南のとこで弓道場建てたときあんなに詳しかったんだ!」 遼矢「そゆこと、ジェムロまで逃げて来たらこのみいなに出会ってさ、こいつその時も溝にはまってたんだよ」 みいな「ミィ!!」 「俺が見つけたときは木に挟まってたよw」 世來「いろんなことがあったのね、でもなんで逃げたんですの?」 衣織「逃げたくもなるっすよ!」 遼矢「親方がとんでもない人だからだよ」 嵐太「とんでもない人?」 遼矢「今がどうなのか分かんないけど、それはもう傲慢でどんだけ丁寧に細かくやったってダメ出ししかしないし、かと言って何か指導してくれる訳じゃないし、とにかく凄いんだよ」 衣織「そんな感じっす、ずっと変わらないっすよ」 世來「それはとんでもないですわね」 祐菜「そんなんなら逃げたくなっちゃうね」 遼矢「ま、逃げてよかったけどな」 柊「ところで、長善と奈南と叶翔はどうした?」 「それがまだ合流できてないんだよね」 衣織「次はどこに行くんすか」 「地図で見るとミクホってとこが1番近いかな」 遼矢「奈南がいるとこか」 柊「皆のいる場所がわかんのか」 世來「マリル町で喜善に助けてもらったんですわ」 涼加「喜善懐かしいなあ」 「落ち着いたら会いに行こう」 祐菜「とにかくそのミクホってとこに行こう!」 衣織「道案内は任せてくださいっす!」 「柊、魔法のほうは大丈夫そう?」 柊「ああ、ほら」 ボボボボッ 「ほんとだね」 衣織「凄いっすね、闇魔法っすか?!」 柊「まあそんなとこだな」 「さあ、奈南のところへ急ごう」 優紀「じゃあ気を付けるんだよ」 「はい、ありがとうございました」 柊「最初に助けようとしてくれたのあんただって聞いた、ありがとな」 優紀「いいんだよ気にしなくて、無事でよかった」 「それじゃ、行ってきます」
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